キャリア 2026-09-14
大学ラグビー部OBが指導者・レフリーとしてラグビーに関わり続けるという選択肢
大学を卒業してプレーヤーとしての現役生活を終えても、「ラグビーそのものから離れたくない」と感じるOB・OGは少なくありません。就職して働きながらでも、指導者やレフリーという形でラグビーに関わり続ける道があります。この記事では、日本ラグビーフットボール協会(JRFU)が定めるコーチ資格・レフリー資格の仕組みと取得のステップを整理したうえで、指導や審判の経験が仕事のキャリアにどう活きるのかを考えます。
卒業後もラグビーに関わり続けるという選択肢
大学ラグビー部を引退すると、多くの部員はプレーヤーとしての競技生活に区切りをつけます。しかし、社会人になってからも母校や地元のクラブで後輩・子どもたちの指導にあたったり、週末に審判としてグラウンドに立ったりするOB・OGは珍しくありません。こうした関わり方は、本業を続けながら無理のない範囲で取り組めるという点も特徴です。まずは、指導者・レフリーそれぞれの資格制度がどのような仕組みになっているのかを見ていきます。
指導者として関わる:JRFU公認コーチ資格の仕組み
資格は5段階でステップアップする設計
JRFUのコーチ資格制度は、スタートコーチ・C級コーチ・B級コーチ・A級コーチ・S級コーチの5段階で構成されています。スタートコーチを入口として、地域の初心者・初級者を指導するC級、育成年代を担うB級、強化を担うA級へと経験を積みながらステップアップしていく設計になっており、B級・A級は日本スポーツ協会の公認資格とも連動しています。2019年には制度改定が行われ、現在の体系に整理されました。
まずは「スタートコーチ」から
いきなり上位資格を目指す必要はなく、まずはスタートコーチ資格の取得から始めるのが基本的な流れです。JRFUコーチネットが運営するオンライン講習で取得でき、資格取得後のブラッシュアップ研修を受けることで資格の有効期限を延長できる仕組みも用意されています。社会人として働きながらでも、まとまった休みを取らずに取り組みやすい点が特徴です。
審判として関わる:レフリー資格の取得ステップ
スタートレフリー資格は12歳以上ならオンラインで取得可能
レフリーを志す場合は、まず「JRFUスタートレフリー認定講習会」を受講します。対象は12歳以上で、eラーニングシステムを使い約90分程度で受講が完了し、受講料は2,000円、登録料はかかりません。学生時代にプレーヤーだった人はもちろん、マネージャーとしてチームを支えていた人にとっても始めやすい資格といえます。
資格を取っただけでは終わらない、都道府県協会への登録
スタートレフリー資格を取得しただけでは公式戦の担当はできず、居住地もしくは在勤・在学の都道府県協会に登録する必要があります。その後は、都道府県協会の認定を受けるC級、レフリー実績を積んで推薦を受けるB級、3支部協会からの推薦を経て日本協会が認定するA級という順に、実績を重ねながらステップアップしていく仕組みです。
指導・審判の経験は仕事のキャリアにどう活きるのか
指導者やレフリーとしての活動は、単なる「ラグビーとの関わりの継続」にとどまらず、仕事のキャリアにも活かせる要素を含んでいます。
- 限られた時間の中で相手に伝わる説明を組み立てる力:初心者や育成年代の選手にルールや動きを説明する経験は、社内での後輩育成や、専門知識のない相手への説明力につながります。
- その場で判断し、説明責任を果たす力:レフリーは試合中に下した判定をその場で選手・観客に納得してもらう必要があり、意思決定とその説明を素早く行う訓練になります。
- 異なる立場の人と信頼関係を築く力:指導者は保護者や大学、レフリーは対戦校や協会関係者など、プレーヤー時代とは異なる立場の人たちと関わる機会が増えます。
主将・副将としてチームを率いた経験がある人にとっては、こうした指導者・レフリーとしての関わり方は、当時のリーダーシップの延長線上にある活動ともいえます。チームマネジメントの経験を仕事にどう繋げるかについては、大学ラグビー部の主将・副将経験はキャリアにどう活きる?リーダーシップの言語化と仕事への繋げ方でも詳しく整理していますので、あわせて参考にしてください。
大学の部活動・後輩とどう関わり続けるか
指導者資格やレフリー資格を取得したOB・OGの中には、母校の部活動に定期的に顔を出し、後輩の指導やセレクションのサポートに関わる人もいます。現役部員にとっては、実際に働きながら資格を取得し活動を続ける先輩の存在が、卒業後の関わり方をイメージする材料にもなるはずです。大学ラグビー部での経験全般をキャリアにどう繋げていくかについては、大学ラグビー部出身者が仕事で活かせる強みとは?経験をキャリアにつなげる考え方でも整理していますので、指導者・レフリーという関わり方とあわせて自分に合った形を考えてみてください。
まとめ
大学卒業後もラグビーに関わり続けたいOB・OGにとって、指導者・レフリーという道は、本業を続けながら無理なく取り組める選択肢のひとつです。コーチ資格はスタートコーチから、レフリー資格はスタートレフリーから、いずれもオンライン講習を入口としてステップアップしていく仕組みが整っています。指導や審判を通じて培われる説明力や意思決定力、立場の異なる人との信頼関係の築き方は、仕事のキャリアにも通じるものです。まずは自分の生活リズムに合わせて、どちらの関わり方が続けやすいかを考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
出典
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